2005年10月15日 - 道徳的目的のウイルスとコンテンツフィルタ

 変わった挙動のウイルスがSophosのニュースより紹介されており。大変驚き、そして怪しみつつ感慨に浸っているのです。

 アクティブなウィンドウのタイトルバーから Windows ユーザーがどのサイトを閲覧しているか監視します。同トロイの木馬が好ましくないと判断するキーワード(「teen」、「xx」、「sex」または「penis」など)を発見すると、ウィンドウを最小化してユーザーがコンテンツを閲覧できないようにし、代わりにコーランの引用文を表示します。

 他のマルウェアと異なり、このトロイの木馬は、金銭あるいは個人情報を盗み取る傾向はなく、道徳的に芳しくない内容のサイトの閲覧をブロックし、モラルを監視するような動きを見せますが、誤った判断でポルノ的要素が含まれないサイト(若年者向けの医学サイト、社会学サイトなど)をブロックしてしまう可能性は大いにあります。
ソフォス、コーラン引用文でアダルトサイト閲覧を妨害するアラビア語のトロイの木馬について報告(SOPHOS)

 要するに、コンテンツフィルタリングのようなものなんでしょうか。
 このYusufalilは宗教的な動機により作成されたような印象があります。
 作者の考えでは、アダルトサイトを反社会的なものとし、これより足を強制的に遠ざけさせるのが目的なような。
 宗教的メッセージを表示しつつ、ウイルス作者が不健全と考えるようなサイトの閲覧を妨害し「健全なブラウジングを促す」と。

 コンテンツフィルタリングなる機能は、i-フィルターのような製品に搭載されており。
 未成年者がアダルトサイトや暴力的なサイトの閲覧をできないよう設定し、保護するためのものです。
(人によっては保護じゃなく、迷惑と感じるやもしれませんが)

移転前のブログへのコメントより


 rivierasさんより、以下のようなコメントをいただきましたので、許諾を申し込んだ上で転載。
 確かに何を健全とするのかを特定個人の尺度を元とし、それを全てにあてはめるのは危険ですね。またそれらの主張をどのようにして広め実現するのかも。
 それが行き過ぎたものが、Antinyなどなんでしょうか。


# rivieras 『”健全なブラウジングを促す”の「健全な」というのがキーワードです。
作者自身が健全な精神の持ち主とは思えませんし、警告の一種とでもとらえれば腹も立ちませんが、他人の自由を奪う行為は許されるものではありません。
人間の最も大切な尊厳を、冒涜していることに気づいていないところが、今後のエスカレートにつながる危険性を孕んでいると思いますね。』


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このブログは、Lucablog 2005-09-11 善意?のウイルスによる、コンテンツフィルタ機能(http://d.hatena.ne.jp/LucaLuca/20050911)を修正・加筆し移転したものです。